緋色雨の法螺話。

短編小説を時々書いてます。

想い患う

君が居るだけで満たされるのなら、君以外は要らないね。 そういった僕に、君は笑って言った。 「私だけじゃあ、きっとむなしくなる日が来るから。」 そんなこと無いよと笑って見せても、君は悲しい顔をして。 あれから、1ヶ月くらい経ったころ。 君は急死し…

狂愛主義者

※途中暴力表現注意 委員会の仕事中。 もうすぐ、部活動が終わりそうな時間。 傍に侍る様に立つ奴に声をかけ、僕は部屋を出た。 君を探しに、校内を歩く。 何処に居るか、なんて探すまでも無いけれど。 帰らずに集まっている奴らを見かけた。 誰かに暴力を振…

他人の優しさに生かされる

「大好き」 「愛してる」 吐かれた言葉の真意は測れず。 優美な響きに呑まれて。 思考は停止して。 抵抗は静止して。 君に依存して。 棄てられたら次を探して。 また宿り主を探して。 まるで寄生虫のように。 『他人の優しさに生かされる』 …世話焼きなおせ…

息を止められた猫

綺麗だと 言われた。 髪も容姿も眼も仕草も雰囲気も肌も性格も全て。 周りにいつもたくさん人が居た。 皆笑ってた。 悪意なんて知らなかったから無いものとしてた。 だから 私も笑った。 馬鹿な私は 皆の顔が変化していくのにも気付けなかった。 何時からだ…

挨拶【編集済】

はじめまして。 元・緋空の、緋響透輝という者です。 読み方は「あけおと とうき」で。 因みに変換は「ひ」「きょう」「とう」「き」って分けて変換です。「あけおと」じゃ出てきません勿論 面倒だし如何でもいいですね。 僕がやってる小説関係、「緋響〇〇…